東京・国分寺で歴史探訪と絶品料理を堪能

酒×食

東京には高層ビルや賑やかな繁華街だけでなく、歴史と自然が織りなす趣深い街が点在しています。今回、太田和彦さんが訪れたのは、そんな隠れた名所の一つ「国分寺」。この町の歴史的な風情と、極上の料理を味わう旅が始まります。

古代の歴史を感じる国分寺散策

今回のスタートは武蔵国分寺公園から。奈良時代、聖武天皇によって全国に建立された国分寺の一つがこの地にありました。現在、初代の国分寺は緑地となり、江戸時代に再建された武蔵国分寺が静かにその姿を残しています。

境内には、奈良時代に編まれた『万葉集』に登場する植物を集めた万葉庭園があり、太田さんも「ひっそりと残っているのが嬉しい」としみじみ。庭園を歩きながら、かつての人々が詠んだ和歌に思いを馳せます。

さらに進み、太田さんは町の湧き水スポットを訪れます。国分寺は湧き水の豊富な町で、枡形の池をはじめ、清らかな水が各地に流れています。「透明度が高くて、本当に美しい」と、自然の豊かさに感動する太田さん。水辺を歩きながら、散歩中の方とお話ししたり、野菜売り場でおみやげを購入したりと、穏やかな時間を過ごしました。

風情ある古民家で味わう極上の料理

歴史を感じる散策の後は、美食の時間です。太田さんが訪れたのは、1996年創業の名店「潮(うしお)」。店主・潮幸司さんと息子の秀人さんが切り盛りするお店です。古民家を移築した店構えは、時代を超えたかのような趣があります。

お店に飾られた木彫りの彫刻はすべて店主が彫ったものだそう。絵手紙のような風情あるおしながきなど、店内は芸術品であふれています。

太田さんはさっそく石川県の銘酒「遊穂純米酒」を注文。ともにいただく味噌漬けは、なんと一年半も漬け込んだ一品です。深い味わいに太田さんも「これはうまいな」と感嘆。

続いて提供されたのは、「鱧(ハモ)松茸巻き」。旬のハモの身で信州産の松茸を包み、香ばしく焼き上げた逸品です。ひと口食べると、ハモの旨みと松茸の芳醇な香りが口いっぱいに広がり、「噛むほどに香りが強くなってくる」と太田さんもしみじみ。まさにこの季節だけの贅沢な味わいです。

さらに、おろしカラスミを添えた「新銀杏春巻」や「雲丹(うに)磯辺揚」、シメには秀人さんが打つ十割そばが登場。太田さんは「まさに冥土のみやげ」と、最大級の褒め言葉が出ました。一つ一つに店主のこだわりが感じられ、太田さんも「わざわざ電車賃を払ってでも訪れる価値がある」と大満足の様子でした。

第146回「東京・国分寺で歴史探訪と絶品料理を堪能」まとめ

旅を振り返り、太田さんは「東京の西側には、京都よりも奈良に近い、静けさと落ち着いた文化がある」と語りました。万葉集に詠まれた草花や、歴史ある国分寺、清らかな湧き水、そして極上の料理と酒。国分寺は、都会の喧騒を離れて心落ち着く時間を過ごすのにぴったりの場所でした。紹介しきれなかった国分寺の魅力は、ぜひ番組をご覧になってお楽しみください!

太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選 第146回「東京・国分寺で歴史探訪と絶品料理を堪能」はBS11+で配信中

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