幕末を駆け抜けたヒーロー・坂本龍馬の意外な一面

幕末を駆け抜けたヒーロー・坂本龍馬の意外な一面 歴史

偉人・素顔の履歴書第5回は、幕末を駆け抜けたヒーロー・坂本龍馬です。このシリーズでは、歴史の教科書やドラマなどで描かれている坂本龍馬が、一般的に抱かれているイメージ通りの人物であったのかを検証し、その履歴書を新たな視点から書き直すという独特のアプローチを楽しむことができます。幕末の歴史上の人物の中でも人気のある坂本龍馬について詳しく見ていきましょう。

坂本龍馬に抱くイメージ

坂本龍馬に抱くイメージ
日本の歴史を変えた維新の陰の立役者

 幕末の歴史上の人物としても一番人気の坂本龍馬ですが、実は何をした人物なのかよくわからないところがあります。日本人が持っている坂本龍馬のイメージは、司馬遼太郎さんの有名な小説『竜馬がゆく』に描かれた人物になっているというのが見立てです。実際の坂本龍馬はどうだったのか、足跡を見ていきましょう。

幼少期は土佐藩特有の武士間にある身分差別に苦しんでいた

 幼少期の龍馬は、上級武士の子どもたちから激しい差別を受けていたという話もあります。青年期になると二度の江戸遊学を経験するなど、土佐から外へと目を向けていきます。その後、勝海舟のもとで船の操縦を学び、日本初の株式会社であり商社であった亀山社中を設立しました。倒幕に向けての動きが薩長などで起こる中、坂本龍馬は倒幕よりも、新しい時代を切り開くことに目が向いていたと言います。ですが、襲撃に合い、わずか33年の短い人生を閉じました。

本当の坂本龍馬を紐解く

 江戸留学と言いますが、坂本龍馬の本当の目的は、ペリーの黒船を見に行ったのだというのが見立てです。佐久間象山が唯一尊敬していた人物はナポレオンでした。当時の日本では、ナポレオンは古いしがらみからの解放に成功した人物だと伝わっていたためです。

龍馬を支えた多くの女性たち

龍馬を支えた多くの女性たち

 坂本龍馬は、多くの人との出会いから学び、人生を切り開いていきました。中でも、坂本龍馬の人生に大きな影響を与えているのが、龍馬を支えてきた女性たちの存在です。乙女は龍馬が頻繁に自分のことを手紙で報告していた人物ですが、龍馬のご意見番という位置づけと考えられています。お互いに忖度なく、意見を言い合える中でした。

 千葉佐那は長刀もでき、美人としても知られていたので、坂本龍馬は一目ぼれしたのではと言われています。2人は婚約しますが、龍馬が江戸を離れることになったため、結婚には至らず、自分の身代わりにと着物を置いてきました。女心を心得た人物のやり方です。龍馬の性格は、ユーモアがあって憎めない人との見立てもあります。龍馬はリーダーとしての四大要素である情報、人脈、機を見ること、そして人柄を兼ね備えていました。

西郷隆盛からのお誘い

西郷隆盛からのお誘い

 西郷隆盛から声を掛けられた坂本龍馬は、海援隊として犬猿の仲であった薩摩藩と長州藩の間に入ることを試みました。さまざまな困難もやってきますが、問題が生じるたびに龍馬を助ける人物が現われました。

 海運業などを行う中、経理を担当したのは岩崎弥太郎です。もっとも海援隊の最初の仕事で船が沈没し、日本初の海難事故となり、多額の賠償金支払いを命じられたのでした。坂本龍馬は船を持つことにこだわりました。近代化を図るうえで海運業は欠かせないものだからです。

龍馬暗殺の謎

京都の近江屋滞在中に襲われ
陸援隊隊長 中岡慎太郎と共に暗殺される

 龍馬を暗殺した黒幕は誰だったのでしょうか。薩摩藩が龍馬を裏切者として殺害したという説、土佐藩の後藤象二郎が功績を独り占めするために殺害したとされる説、紀州藩が多額の賠償金を払ったことで龍馬を逆恨みしたという説などがあります。中岡慎太郎も一緒に殺害されていることから、2人を殺して利益を得る人というと、土佐藩の後藤象二郎ではないかと言うのが、先生の見立てです。果たしてどうだったでしょうか。ドラマや映画でも、誰が黒幕かは出てきません。突然の暗殺シーンだけです。黒幕説に興味がある方は、番組をぜひご覧ください。

「幕末を駆け抜けたヒーロー・坂本龍馬」まとめ

 私たちが思い描く坂本龍馬は有名な時代小説に描かれている龍馬と言われています。実際にその歴史を紐解いていくと、意外な一面も見えてきました。履歴書がどのように書き換えられたかは、番組をご覧ください。

偉人・敗北からの教訓 第5回「幕末を駆け抜けたヒーロー・坂本龍馬」はBS11+で配信中

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