江戸時代、徳川将軍家の菩提寺である寛永寺への参拝道として栄えた御成道。その歴史ある道が通る東京・上野の街を、中山秀征さんが巡ります。まず湯島天満宮でお参りを済ませてから、創業100年を超える老舗の味と技を求めて、上野散策1万歩の旅がスタート!
115年続く甘味処で味わう伝統の小倉アイス
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創業115年を誇る老舗甘味処「みつばち」。看板メニューの小倉アイスは、偶然生まれた逸品なのだそう。創業者のトヨさんが売れ残った小豆をアイスクリームの桶に保存したところ、翌朝、周りが凍っていました。食べてみると絶品の味わいで、これが今も愛され続ける「小倉アイス」の誕生秘話です。
中山さんが注文したのは「小倉白玉あんみつ」。素朴で優しい味わいに「懐かしさがある」と絶賛。黒蜜をかけるとまた違った味わいを楽しめます。
芸者たちに愛された94年の歴史を持つカツサンド
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湯島界隈を進むと、創業94年の老舗とんかつ店「井泉本店」に辿り着きました。人気のカツサンドには粋な計らいが隠されています。かつて花街だったこの地域では、芸者たちが常連客でした。そこで当時の店主は、口紅が取れにくいようにあえてカツを一回り小さく作ったのだとか。中山さんは何度も「うまい!」と絶賛していました。
400店舗が軒を連ねる上野アメ横商店街
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上野駅から御徒町駅までの約500メートルに、約400店舗が集まる一大商店街・アメ横。その名の由来には実は2つの説があります。上野駅側には飴屋が集まる「アメ屋横丁」、御徒町側にはアメリカ製品を扱う「アメリカ横丁」。この2つの呼び名が合わさって「アメ横」となったのだそうです。

アメ横商店街連合会の名誉会長・二木さんのおすすめはメインの通りではなく、電車高架下の専門店街でした。約200店が軒を連ね、化粧品や時計、ミリタリーウェアなど、専門店ならではのお得な商品を見つけることができます。中でも昭和31年創業のミリタリーショップは、本場アメリカの雰囲気を今に伝える名店です。
お墓参りの道から東京の観光名所へ
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最後は上野恩賜公園へ。ここは元々、寛永寺の境内でした。明治6年に日本初の公園として指定され、現在は東京ドーム約11個分もの広大な敷地に動物園や美術館が点在します。中でも1627年創建の上野東照宮は、徳川家康を祀る荘厳な建物。3代将軍家光が日光東照宮まで参拝できない江戸の人々のために建立したという歴史を持ちます。
「御成道が通る街・上野で老舗の技と味を満喫!」まとめ
8,742歩の旅を終えた中山さんは、「長年味を継承してきた老舗の技と、昭和を乗り越えてきた街の歴史。それを未来へ繋げていくことの大切さを感じました」と締めくくりました。
ここでは紹介しきれなかった上野の名所・グルメについて、ぜひ番組をご視聴ください!