常盤貴子さんが「京おせち 京都の各料亭の祝い膳」の魅力に迫る

京都画報 第27回「迎春・寿ぎの京おせち-名料亭の祝い膳-」 紀行

 常盤貴子さんが、京都に伝わる祝い膳の神髄に迫る旅が始まります。伝統ある京都のおせち料理を、老舗料亭の店主たちから歴史などを教わりながらおせちづくりの手ほどきを受けます。実際にチャレンジすることで、意外に作れることがわかってきました。はたして、おせちは作ったほうがいいのか、市販品で済ませるのか、考える機会を与えてくれる京の老舗探訪です。

京都の年の瀬行事

 京都の街に師走を伝える風物詩が、京都南座の吉例大歌舞伎のまねき上げです。華やかな年の瀬の装いに様変わりした南座から、年末の訪れを感じます。12月になると京都のあちこちのお寺で、大根炊き(だいこだき)が行われます。千本釈迦堂では丸大根に梵字を書いて祈祷してから、大鍋で油揚げと一緒に煮るのが伝統です。多くの人が境内に集まって、熱々の大根炊きの振る舞いを受けます。12月13日は事始めの日、すなわち正月の準備を始める日です。京都五花街でも、この日を1年の始まりとして、舞妓さんたちが行事を行います。

「京都画報」京都の年の瀬行事

祇園の一流料亭へ

 常盤貴子さんは、シックな着物に身を包んでの登場です。今年の夏は暑くて冬は来ないのかと思ったら、やはりやってきた年の瀬と、1年を感じている常盤貴子さんですが、毎年のお正月は、市販のおせちを買いつつ、数少ないながら自分で作るスタイルだと言います。今回は、京都の老舗料亭で、おせちづくりを習います。

「京都画報」常盤貴子さん、祇園の一流料亭へ

 おせちづくりにチャレンジする前に、まずは伝統的できらびやかなおせちを味わいに京都市東区にある一流料亭、祇園丸山に訪れました。店主の丸山嘉桜さんから、お店こだわりのおせちを振る舞っていただく前に、季節の風物詩をぜひ常盤貴子さんに味わってほしいと間人ガニが登場します。生きたまま仕入れて、まだ動いている状態で焼きガニにします。虹色に輝く間人ガニは、新鮮な証です。祇園丸山では、縁側で季節の風物詩を炭火焼きで楽しむ食べ方も人気です。甘くておいしい間人ガニを、常盤貴子さんが着物姿で品良く堪能しました。

「京都画報」祇園の料亭で冬の風物詩

 塩味がちょうどよく、お箸でもスッと身が取れるように細工されています。「私、今まで何を食べてきたんだろ。」と常盤貴子さんをうならせるくらい絶品の蟹でした。最後は蟹味噌を堪能します。店主いわく、技術より勝るものもあるとのことです。食材のおいしさ、風、光、お部屋の雰囲気などすべてが食事をおいしくするために必要な要素です。一期一会を感じるのが、京都の老舗で食事を楽しむ醍醐味と言えるでしょう。

「京都画報」常盤貴子さんもうなる美味しさの蟹

祇園の料亭の豪華おせちを味わう

 丸山のおせちとして、豪華な特製三段重ねが登場しました。伊勢海老など30品の中から、選りすぐりの逸品を常盤貴子さんが舌鼓を打ちます。

「京都画報」祇園の料亭の豪華おせち

 祝肴がメインの一の重から長寿を祈る伊勢海老、子孫繁栄を願うからすみとこのこをいただきました。煮物が中心の二の重からは、京の伝統野菜である海老芋の含め煮と丹波黒豆、花山椒旨煮をいただきます。花山椒は春にしか採れないものを、保存して作られたものです。迎春ということで、春を待つ食材をイメージして、おせちの一品に加えられています。魚介類中心の三の重から鮭の大助、京都の伝統野菜の堀川ゴボウは大地を感じる味、棒鱈をいただきます。京都には、北海道や東北地方など鮭やいくらなどを乗せた北前船が行き来したことから、おせちにも魚介が採り入れられ、魚介たっぷりの三の重が生み出されました。

「京都画報」おせちを味わう常盤貴子さん

築200年の古民家カフェ

 おせち探訪の合間に立ち寄ったのは、築200年になる古民家カフェ市川屋です。お醤油屋さんから清水焼の工房になり、カフェへと時を変遷しながら残されてきた落ち着く空間で、店主オリジナルの市川屋ブレンドをいただきます。コーヒーカップは店主のお兄さんの手作りで、店内で販売もしています。

「京都画報」古民家カフェ市川屋

常盤貴子さんがおせちづくりにチャレンジ

 京料理の老舗木乃婦と家庭画報のコラボにより、常盤貴子さんが京都の伝統おせちを習いにやってきました。家庭画報では、12月30日の午後から準備をスタートし、大晦日の午後には19品が完成する手作りおせちづくりを特集しています。

「京都画報」1日でできる本格おせち作り

 その前に調味料を老舗醸造蔵に調達にいきました。京都自慢の白味噌は、木乃婦オリジナルで製造してもらっています。お店に戻り、常盤貴子さんが三の重からは、あまだいの味噌幽庵焼きづくりにチャレンジします。二の重からは、煮しめづくりにチャレンジです。海老芋、京人参、レンコン、ふき、タケノコの5品、面取りをするなど野菜に応じて丁寧な下準備をし、大きさを合わせるのが煮崩れない煮しめを作るコツです。しっかり味を付けたい海老芋、京人参、レンコンは濃いめの調味料で、素材の色を活かしたいふき、タケノコは最小限の調味料で別々に煮ていきます。盛りつけたら、柚子の千切りを乗せておしゃれに仕上げます。一の重からは、数の子づくりにチャレンジしました。

「京都画報」おせち作りに挑戦する常盤貴子さん

 最後に白味噌雑煮づくりを教わります。湯がいた餅に白味噌で作った汁を盛るだけで、とろりとおいしいお雑煮の完成です。おせちは、黒豆などの手間がかかるものは買ってもいいけれど、ちょっとだけ手間をかけるだけで、おいしいおせちが手作りできることを感じた旅になりました。

「迎春・寿ぎの京おせち-名料亭の祝い膳-」まとめ

 常盤貴子さんが、師走の京都を訪れ、京都に伝わる祝い膳の神髄に迫る時間をお送りしました。師走の京都の伝統行事の紹介に始まり、一流料亭で豪華おせちに舌鼓を打ち、古民家カフェでコーヒーブレイクを挟んだ後、京料理の老舗で丁寧なおせちづくりを習いました。

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