「始皇帝 天下統一」のあらすじ
戦国時代後期、500年余りにわたる紛争が人々を苦しめた。六国の勢力が弱まる中、秦国は天下統一の頭角を現わし始めていた。紀元前259年冬、趙国・邯鄲で人質となっていた秦国の王孫・嬴異人(えい いじん)とその妾・趙姫(ちょう き)の間に一人の子が誕生した。 姓は嬴(えい)、名は政(せい)。
紀元前251年、秦の第28代君主・昭襄王(しょうじょうおう)の死により孝文王(こうぶんおう)が秦王となり、異人は太子となった。紀元前250年、一年の服喪期間に即位わずか三日の孝文王が死去した。王位を継いだ異人は、呂不韋(りょ ふい)を丞相に就かせて東周を滅ぼし、治国安民(国を治め人民の生活を安定させる)を築いていった。長きにわたり敵国をさすらい秦へ戻った嬴政は、慣れない咸陽で父・異人との確執を埋められずにいた。そんな嬴政に王者の才を見いだした呂不韋は、嬴政に皇太子の位を与えるよう異人を誘導し、嬴政に接近してゆく。
異人の没年、紀元前247年、13歳となった嬴政は秦王に即位し、呂不韋の政治を左右する中で精神を鍛えていき、真性の王者として成長していった。
秦王即位後、政に慣れない太后・趙姫に代わり、相国の職に就いた呂不韋が実権を独占し始める。理想政治を実現する嬴政に抑圧されつつも、呂不韋の政治理念は次第に嬴政との溝を生んでゆく。呂不韋は趙姫との政治連盟を強めると、嫪毒(ろうあい)を宮廷に送り込み、趙姫に奉仕させた。嬴政と呂不韋の内部政治政策は密かに対立してゆくも、六国合従に抵抗する際には力を合わせるのだった。
紀元前241年、歴史上最後の五国合従軍が秦に攻め入った。秦国の中心部・蕞城が攻め入られ咸陽に危機が及ぶも、最終的には秦国君主、臣下、民衆が一丸となり五国連合を大敗させたのだった。
「始皇帝 天下統一」の見どころ
『大秦帝国』シリーズ完結作!
『大秦帝国』シリーズはいずれも中国での評価がとても高く、第一部「大秦帝国之裂変」(2009)は商鞅変法を主な物語の手がかりとして大秦帝国の台頭を描き、第二部「大秦帝国 縦横=強国への道=」(2013)では各国が争う局面をメインシーンとし、第三部「昭王~大秦帝国の夜明け~」(2017)では「大秦帝国 縦横=強国への道=」の続きを描き、秦が強国になるまでの道筋を描いている。最新作となる本作は、前作「昭王~大秦帝国の夜明け~」の続きを描き、始皇帝が呂不韋、李斯などの補佐として六国を滅ぼし天下を統一させ、中国史上初の統一国家を樹立したという物語となっている。
現在、多くの時代劇ドラマの中で本当に歴史を踏まえた上で物語を語ることがそもそも少なくなっており、その中でも歴史を尊重し、忠実に描いた作品はますます少なくなっている。この点において今作はじめ、これまでの『大秦帝国』シリーズはいずれも歴史に基づく珍しく質感のある時代劇に仕上がっている。
忠実に描かれた歴史風俗
制作チームによると、「始皇帝 天下統一」の脚本チームは先秦時代の史料を元に8年かけてストーリーを磨き、かつ最新の考古史料を参考にして史実を最大限忠実に描いた。他にも大秦時代の古風な趣を表現するために数名の歴史学者を歴史顧問として招いて劇中の人物、器物、歴史事件を入念に考証した。また、秦文化儀礼の専門家を招いて風俗、人物の儀礼、動き、古文による対話など様々な面で俳優のトレーニングを行い、当時の人物の身だしなみ、日常の礼儀作法、朝堂の上のあいさつなど細部にまでこだわっている。
「始皇帝 天下統一」キャスト紹介
張魯一(チャン・ルーイー)
段奕宏(ドアン・イーホン)
李乃文(リー・ナイウェン)
朱珠(チュウ・チュウ)
辛柏青(シン・バイチン)
鄔君梅(ヴィヴィアン・ウー)
制作スタッフ紹介
監督:延芸、顧其銘
脚本:李夢、張健
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